次世代電力供給政策の提言   (3/5)
2.新たな発電技術・電力供給体系の開発
今回の福島第一原子力発電所の事故を受けて、原子力発電の賛否をめぐる議論が活発になっている。現在の我が国の電力供給の状況を考えると、当面の間は、大規模電力の供給源として原子力発電に頼らざるを得ないのが現実である。しかし、今後は、原子力発電所の新増設について理解を得るのが困難となることが予想される。そのため、自然エネルギー(再生可能エネルギー)利用の高度化、高効率発電の実用化、大容量高効率蓄電技術の開発を推進するとともに、将来的なエネルギー源(メタンハイドレード、原理的に暴走が起こらない安全性重視の核融合炉など)の研究開発と実用化技術研究を推進すべきである。

同時に、家庭や事業所における太陽光発電・燃料電池の設置や小規模の発電事業促進と、スマートグリッドを組み合わせることにより、分散型かつハイブリッドなエネルギー供給体系を実現し、大規模な停電が起こりにくい仕組みを確立する。

【提言】

  • 自然エネルギーを利用した発電技術の高度化(光電変換効率70%目標、地熱、風力、波動)等を推進する。これにより、20年後には、自然エネルギーにより電力の50%以上を賄うことを目標とする。
    (例)メガソーラー(大規模太陽光発電施設)、洋上風力発電、地熱発電、家庭・事業所における小規模太陽光発電、太陽熱発電
  • 環境配慮型の化石燃料発電技術を推進する。
    (例)IGCC(石炭ガス化複合発電)、メタンハイドレートの活
  • 大容量高効率蓄電技術の開発を推進する。
    (例)NAS(ナトリウム・硫黄)電池、亜鉛臭素電池、亜鉛塩素電池、レドックス・フロー電池
  • 安全な核融合炉の実用化に向けた技術開発を推進する。
  • スマートグリッドを活用し、家庭や事業所での太陽光・燃料電池などの小規模発電や、小規模発電事業者による発電を組み合わせた、分散型かつハイブリッドなエネルギー供給体系を確立する。

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