次世代電力供給政策の提言   (2/5)
1.東西の周波数の統一
我が国の電源周波数は、東日本が50Hz(ドイツ式)、西日本が60Hz(米国式)となっていることは周知の通りである。この東西の周波数の統一は、戦後の復興期から長年にわたり議論されてきたにも関わらず、必要なコストと時間が膨大であり、電力会社側にとってのメリットが無かったために、実行に移されないできた。一方で、家庭用の電気機器は、近年では多くが50/60Hz共用となっており、以前よりも周波数統一に向けたハードルは低くなりつつある。そこで、この大震災に伴う電力不足を機に、長年の懸案である東西の周波数統一に向けた取り組みを開始すべきである。周波数統一後は、電力の全国的な融通が可能になるとともに、現在のように両周波数に対応した機器を製造する必要がなくなるため、工場など電力ユーザー側にとってのコストダウン効果も期待される。なお、周波数を統一する際には、50Hz側、60Hz側の双方が拠出する基金を設けるなど、負担の公平化を図ることが重要である。

【提言】

  • 全国の電源周波数を25年以内に統一し、電力不足の際の全国的な電力の融通や、全国的な電力供給サービスが可能となるようにする。
  • そのため、まずは50/60Hzのいずれに統一するか、議論を深めるべきである。
  • 統一する周波数の決定後は、JIS規格を改訂し、10年以内に家庭用の電気機器を全て新周波数にも対応することを義務付ける。また、20年以内に工場等の設備も新周波数に対応するようにする。25年後までに発電設備を切り替え、周波数の統一を実現する。
  • 統一周波数の決定までの間、東北地方の復興に際して新規に導入する発電施設は、両周波数に対応できるようにする。

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